Diary 樫の木通信

「ずっと下痢でした」見過ごされてきた声に寄り添う施術記録《後編》

「生まれてからずっと」だった下痢に、変化が見えた

初回の施術では、腹部に軽く触れただけで激痛が走る状態でした。
いわゆる“お腹が硬い”というレベルではなく、皮膚の緊張と深部の嫌悪感が入り混じった、明らかな防御反応。

特に、胃〜大腸領域、そして左右の下腹部の圧痛が顕著で、軽い手掌圧で涙が出そうになるほどの反応でした。
その痛みの背景には、単なる内臓器官の不調だけではなく、長年の蓄積や心身の過緊張が存在していると感じました。

わたしは、以下のような方針でアプローチを重ねていきました。

  • 皮膚と腹部筋層の境界にアプローチする“センサー・タッチ”
  • FIRVや温灸による内臓反射の刺激
  • 骨盤周囲のリリースと背部の緊張緩和
  • 軽微な頭蓋調整と、体性感覚への“気づき”の再教育

施術のたびに変化はわずかずつでしたが、本人が身体への意識を持つ時間が徐々に増えていくのが感じられました。

そして、約3ヶ月・10回弱の施術を経た頃──

「そういえば… 最近は下痢が気にならない時が増えた。
忘れてたくらい…」

「え!?忘れてるぐらいなの?それすごいことだよ!」
「お母さんに言った!?」「……言ってません(笑)」
「早く言わなきゃ!」──そんなやり取りのあと、ふたりでグータッチを交わしました。

「生まれてからずっと」続いてきた症状が、“存在を忘れた”と言える瞬間。
これは単なる消化器の改善ではなく、感覚や認識が更新されつつあるサインであり、施術者として非常に尊い変化だと感じました。

もちろん、まだ胃の不快感や緊張は残っており慎重な経過観察が必要です。
それでも、“症状が当たり前だった”という世界から、一歩踏み出せたことは、大きな、大きな進歩です。

この一連のプロセスは、スポーツの一場面ではありません。
むしろ、ひとりの人間の「これから」に関わる、人生そのものへの伴走だったように感じます。

そして何より──
「身体を感じること」「変化に気づくこと」「意識が更新されること」の尊さを、
わたし自身が深く学ばせていただいた時間でもありました。

これが、
Epochのコンディショニングであり、
東池袋 樫の木鍼灸治療院の施術です。

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