動画は、少し手を前についた四つん這いの状態から、骨盤の辺りを床に向かって落としていくようにする動きです。
動きとしては非常に簡単なものだと思いますが、どこから動くのか?という観点で行ってみると、色々なことが分かってきます。
なお、これを仰向けで行うと、床から骨盤を持ち上げる動き…ペルビックカールやヒップリフトといった名前の動作に近いものになります。
最初は、姿勢が違うだけで実際に受ける印象がかなり異なります。
しかし、分かってくると「あ〜、結局同じだな〜」ということにも気づきます。
さて、動画では2つのパターンで動いてみています。
どちらが正解とかいうわけではありません。
まずは、この違いが分かるかどうか?
そして、それをある程度説明できるかどうか?
さらに、自分で行って違いを体幹できるかどうか?
その辺りがポイントだと考えます。
なお、急激な切り返しの多いスポーツなどでは、①の動きを認識しながら練習を進めていった方が、実際の動きの向上や技術の習得度合いが高まるというのが、これまでの指導における結果としてあるのは事実です。
①の動きを認識していくと、体幹から動く感じや重心を移動させる感じ、チカラを伝える感じなどが分かってきます。
その上で、例えばジャンプの動きなどを練習していくと、ジャンプ動作自体のするどさやすばやさが向上していくことが、かなり多くなってきます。
いわゆるヒップヒンジなども、この動きの有無で正確性が大きく変わってくると思います。
お尻を締めれば良いというわけではありません(逆に言えば、この辺りをすっ飛ばして指導するヒップヒンジは、非常に危険極まりないものとも言えると考えます)。
前段階として、下腹部の奥の方や仙骨・尾骨辺りの小さな動きなどを認識できるようになっている(もしくはできるように取り組んでいる)と理解が早まります。
それには、様々な呼吸から腹部や胸部を柔らかく使おうとしたりしていくことも大きなヒントとなります。
もちろんわたしの観点、考え、これまでの経験などがどうしても根底にあるわけですが、実際の動きが変わり、選手自身がそれを認識できるようになるというのが、現場で実際に起こっていることです。
また、このようなところが動いているかどうか?動かせるかどうか?という部分が、動きの質の違いを生む大きな要因の一つである…ということを、日々の指導において目の当たりにしております。
なお、選手それぞれ骨格から何から違います。認識の度合いも違います。
したがって、ここで100点満点を即座に求める必要はありません。
まずは大まかでもいいので感覚を掴めるようにしていきます(と言っても、説明・実施・修正など、最初は時間がそれなりに必要です)。
その上で、
・その感覚をよりどころにしながら練習を進める
・平行してこのような小さな動きに取り組んで感覚を高める
これらを繰り返していくことで、実際の動きの向上に役立つと考えています。
2021年最初のブログとなりました。
本年も丁寧に取り組んでまいります。
よろしくお願いいたします。