好きなことには、
一生懸命になれる。
それは、
とても大切なことだと思います。
スポーツを続けるうえで、
好きという気持ちは大きな力になります。
バスケットボールが好き。
練習が好き。
試合が好き。
上手くなりたい。
そう思えることは、
成長の入り口でもあります。
ただ、現場で選手たちを観ていると、
少し気になることがあります。
本当にバスケットボールが好きなのか。
それとも、バスケットボールの中の好きな部分だけが好きなのか。
この違いは、
とても大きいように感じています。
好きなことだけをやる。
それは一見、
前向きな姿勢に見えるかもしれません。
けれど、よく観てみると、
好きなことには取り組めるけれど、
必要なことには向き合えていないということがあります。
たとえば、バスケットボールに関することは積極的に取り組む。
けれど、学業にはなかなか向き合えない。
身体のことを学ばない。
食事や睡眠を整えない。
苦手な動きを避ける。
地味な練習を続けない。
自分の弱さと向き合わない。
そういう姿勢は、一見すると競技への熱意があるように見えても、
実は好きな部分だけを選んでいる状態なのかもしれません。
そしてそれは、
バスケットボールの中でも同じように起こります。
得意なプレーはやる。
楽しい練習はやる。
目立つことはやる。
すぐに結果が見えやすいことはやる。
でも、
苦手なこと。
地味なこと。
すぐには結果が出ないこと。
自分の未熟さが見えてしまうこと。
そこからは、
少しずつ目をそらしてしまう。
これでは、
本当の意味での成長には届きにくい。
そして、ここでよく出てくる言葉があります。
「質が大事」
もちろん、質は大切です。
ただ長く練習すれば良いわけではありません。
ただ回数をこなせば良いわけでもありません。
どこに意識を向けるのか。
何を修正するのか。
どのような目的で取り組むのか。
そうした質は、
とても大切だと思います。
けれど、まだ何も積み上げていない段階で、
「質が大事」という言葉だけが先に立ってしまうと、
それは成長のための言葉ではなく、
やらない理由になってしまうことがあります。
まだ何かを成し遂げたわけではない。
プロ選手でもない。
圧倒的な積み重ねがあるわけでもない。
その段階で必要なのは、
質を語ること以上に、
まず量を確保すること。
そして、継続すること。
質は、量と継続の先で磨かれていく。
わたしは、
そう感じています。
もちろん、
ただ量をこなせば良いわけではありません。
けれど、量を積まないまま、
質だけが高まることもありません。
繰り返す中で気づくことがある。
続ける中で見えてくるズレがある。
失敗を重ねるからこそ、修正の精度が上がっていく。
だからこそ、
量と継続は、質を高めるための土台でもあります。
では、量を積めばそれで良いのか。
そうではありません。
ここで必要になるのが、
学びと知識です。
量をただの反復で終わらせないために。
継続をただの我慢で終わらせないために。
なぜ上手くいかないのか。
どこがズレているのか。
何を変えれば良いのか。
どの順番で取り組めば良いのか。
それを考える力があるから、
量は経験になり、
経験は成長につながっていきます。
学びと知識は、
頭で覚えるためだけのものではありません。
自分に何が必要なのかを知るため。
今の自分を正しく見つめるため。
好きなことだけでなく、必要なことにも向き合うため。
その土台になるものだと思います。
好きなことだけをやっていると、
好きなことの中でも、成長が止まることがあります。
なぜなら、成長に必要なものは、
いつも楽しいものばかりではないからです。
苦手なこと。
地味なこと。
面倒に感じること。
すぐに結果が出ないこと。
自分の弱さを見せられるようなこと。
そういうものの中に、
次の成長の入口が隠れていることがあります。
だから、
好きなことを本当に大切にしたいなら、
好きな部分だけではなく、
必要な部分にも少しずつ向き合う必要があるのだと思います。
質を高めたいなら、
まず量と継続から逃げないこと。
そして、
量をただの根性論で終わらせないために、
学びと知識を持つこと。
その積み重ねが、
自分の状態を見つめる力になり、
課題を整理する力になり、
次の行動を選ぶ力になっていきます。
好きなことだけをやるのではなく、
必要なことにも向き合う。
量を積み、
継続し、
その中で質を高めていく。
そして、その繰り返しを、
ただの反復で終わらせないために、
学びと知識が必要になる。
本当に成長するためには、
好きなことだけでは足りません。
必要なことに向き合う力。
そこに、スポーツ選手としての
成長の大きな分かれ道があるのだと思います。
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