Diary 樫の木通信

なんとなくだるい
なかなか疲れが取れない方へ

季節の変わり目の不調と
自律神経・鍼灸の考え方

なんとなくだるい。
なんとなく疲れる。
疲れが取れない。
朝から身体が重い。

病院へ行くほどではない。
強い痛みがあるわけでもない。
けれど、いつものように身体が動かない。

このような不調は、季節の変わり目にとても増えやすい印象があります。

特に、春から初夏にかけては、気温差、湿度、気圧、新年度からの疲れ、生活リズムの変化などが重なりやすい時期です。

そのため、特別に無理をした覚えがなくても、身体の内側では、いつも以上に多くの調整が行われています。

「なんとなく調子が悪い」
という感覚は、決して気のせいだけではありません。

むしろ、身体が発している小さなサインとして、丁寧に受け取る必要があると考えています。

「なんとなくだるい」は
曖昧ではなく、身体からのサイン

だるさや疲労感は、数値や画像に表れにくいことがあります。

検査では大きな異常がない。
痛みとしては説明しにくい。
けれど、本人としては明らかに調子が悪い。

このような状態は、日常では「なんとなく」という言葉で表現されることが多いように思います。

しかし、身体の側から見ると、それは決して曖昧なものではありません。

疲労、睡眠、呼吸、内臓の働き、筋緊張、自律神経、気血の巡りなど、いくつもの要素が少しずつ重なった結果として、身体全体の回復力が落ちている状態と考えることができます。

つまり、ひとつの大きな原因があるというよりも、小さな負担の積み重なりによって、身体が切り替わりにくくなっている状態です。

だからこそ、「なんとなくだるい」「疲れが取れない」という感覚を、気合い不足や年齢のせいだけで片づけないことが大切です。

季節の変わり目に、だるさ・疲労感が増えやすい理由

季節が変わる時期、身体は外の環境に合わせて、常に微調整を行っています。

気温が上がれば、体温を逃がす必要があります。
湿度が高くなれば、汗のかき方や水分代謝にも影響します。
気圧の変化が続けば、頭重感や眠気、身体の重さを感じる方もいます。

また、新年度からの緊張や生活リズムの変化が、少し遅れて身体に出てくることもあります。

仕事、学校、家庭、移動、人間関係。

自分では「もう慣れた」と思っていても、身体の内側では緊張が抜けきっていないことがあります。

その結果、呼吸が浅くなり、背中が張り、首や肩に力が入り、睡眠の質が落ち、朝起きても回復した感じが得られにくくなります。

何もしていないのに疲れる。
しっかり寝たはずなのに、疲れが取れない。

その背景には、身体が環境の変化に対応し続けていることが関係しているかもしれません。

呼吸が浅くなると、自律神経が乱れやすくなる

だるさや疲れを考える上で、呼吸はとても重要です。

疲れている時ほど、呼吸は浅くなりやすくなります。

呼吸が浅くなると、胸郭や背中が動きにくくなり、首や肩に余計な力が入りやすくなります。

また、みぞおちやお腹まわりが硬くなることで、横隔膜の動きも制限されやすくなります。

本来、呼吸は身体を整えるための大切な働きです。

しかし、呼吸が浅く、首肩や背中で頑張るような状態が続くと、身体は休息のモードに入りにくくなります。

背中が張る。
首肩が抜けない。
みぞおちが硬い。
深く息が吸えない。

このような状態は、単なる筋肉の問題だけではなく、自律神経や内臓の働きとも関係していることがあります。

呼吸が整うことで、背骨、胸郭、腹部、骨盤まわりの動きが変わり、身体全体が少しずつ回復しやすい状態へ向かっていきます。

内臓の疲れと、身体の重だるさ・疲れが取れない感覚

「なんとなくだるい」という訴えの中には、内臓の疲れが関係していることもあります。

胃腸の働きが落ちている。
食後に眠くなりやすい。
便通が乱れている。
お腹が張る。
身体がむくみやすい。
頭がぼんやりする。

このような状態がある時、身体はエネルギーをつくり、巡らせ、回復する力が落ちている可能性があります。

東洋医学では、だるさや疲労感を考える時に、気の不足気血の巡り、そして脾胃の働きを大切に考えます。

脾胃とは、現代的に言えば、消化吸収やエネルギーを生み出す働きと関係の深い考え方です。

食べているのに元気が出ない。
休んでいるのに回復しない。
寝ても疲れが抜けない。

このような時は、単に休むだけではなく、身体の内側でエネルギーを生み出し、巡らせる働きそのものを整えていく必要があります。

だるさや疲労感は、筋肉だけの問題ではなく、内臓、自律神経、呼吸、巡りの状態が複雑に関係していることがあります。

背骨・呼吸・内臓・自律神経はつながっている

身体は、部分ごとに完全に分かれているわけではありません。

首が硬い。
背中が張る。
腰が重い。
お腹が硬い。
呼吸が浅い。
眠りが浅い。

これらは別々の問題に見えて、実際にはつながっていることがあります。

背骨の動きが硬くなると、胸郭や呼吸の動きも制限されやすくなります。

呼吸が浅くなると、首肩や背中の緊張が抜けにくくなります。

お腹まわりの緊張や冷えがあると、内臓の働きや骨盤まわりの動きにも影響が出ることがあります。

そして、それらは自律神経の働きとも深く関係します。

だからこそ、だるさや疲れを考える時に、局所だけを見るのでは不十分なことがあります。

肩がつらいから肩だけ。
腰が重いから腰だけ。
お腹が張るからお腹だけ。

そのように部分だけで考えるのではなく、身体全体のつながりを見ていくことが大切です。

東池袋 樫の木鍼灸治療院で行う、
だるさ・疲労感への考え方

東池袋 樫の木鍼灸治療院では、症状名だけで身体を判断するのではなく、まず全身の状態を丁寧に確認していきます。

どこに緊張が出ているのか。
呼吸は浅くなっていないか。
背骨や胸郭は動いているか。
お腹まわりの状態はどうか。
冷えやむくみはないか。
睡眠や胃腸の状態はどうか。
日常生活の中で、どのような負担が重なっているのか。

このような情報をもとに、身体全体のつながりを確認していきます。

施術では、鍼灸を中心に、必要に応じて手による確認や調整を行い、身体が本来の回復しやすい状態へ向かうように整えていきます。

強い刺激で無理に変えるのではなく、身体の反応を確認しながら、呼吸、背骨、内臓、自律神経、筋緊張のつながりを見ていくことを大切にしています。

また、必要に応じて、ご自宅で行いやすい呼吸や姿勢、簡単なセルフケアもお伝えしています。

施術を受けた時だけ楽になるのではなく、日常の中で少しずつ回復しやすい身体へ近づいていくことが大切だと考えています。

早めに整えることが、大きく崩れないための準備になる

なんとなくだるい。
なんとなく疲れる。
朝から身体が重い。
疲れが取れない。

この段階では、つい我慢してしまう方も多いと思います。

しかし、こうした小さな不調は、身体が発している初期サインかもしれません。

無理を続けることで、首肩こり、腰痛、頭痛、胃腸の不調、睡眠の乱れ、気分の落ち込みなど、別の形で表れてくることもあります。

もちろん、強い症状や急な体調変化がある場合には、医療機関での確認が必要です。

その一方で、検査では大きな異常がないけれど、身体の不調が続いている場合には、身体全体の状態を整えていく視点も大切になります。

不調が大きくなる前に、身体のサインに気づくこと。

それは、日々を元気に過ごすための大切な準備です。

「なんとなく」の段階で身体を見直すことが、結果的に大きく崩れないための予防につながることもあります。

まとめ

なんとなくだるい、なんとなく疲れる、疲れが取れないという感覚は、気合い不足や年齢のせいだけで片づけるものではありません。季節の変化、呼吸の浅さ、背骨や胸郭の硬さ、内臓の疲れ、自律神経の乱れ、気血の巡りなど、いくつもの要素が重なって起こることがあります。だからこそ、早めに身体のサインに気づき、整えていくことが大切です。気づいた人から変わり始める。

季節の変わり目に、なんとなくだるさや疲れを感じながら休んでいるやさしいイラスト

-Diary, 樫の木通信

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