Diary 樫の木通信

ストレッチによる感覚づくり
その①

投稿日:2025-12-31

〜ストレッチによって感覚(身体・動き・意識・心・知識)が変わる仕組み〜

ストレッチ後に、しゃがみ込みや股関節の曲げ伸ばしが楽になる。
これは現場でも、選手たちの変化としても、わたし自身の実感としても、何度も確認される現象です。

ただし、この変化を
「筋肉が伸びたから」
だけで説明してしまうと、現場で起きていることとズレが生じる場面があります。

ストレッチは「柔らかくする行為」ではない

ストレッチの中でも代表的で、イメージしやすいものとして、
ここでは開脚ストレッチハムストリングスストレッチを例に挙げます。

これらのストレッチを適切に行うと、
その後のしゃがみ込み股関節の曲げ伸ばしが楽になることは、
選手たちの変化や、自身の実感からも多く経験されるところです。

ただし、この変化を「筋肉が伸びたから」という説明だけで捉えてしまうと、
そこに現場感覚とのギャップが残ります。

ストレッチとは本来、単に筋を伸ばす行為というよりも、
関節・筋・神経に対して、ある種の「情報」が入力される行為
と捉えた方が、実感と合いやすい場面が多くあります。

外転・外旋+骨盤前傾という肢位の意味

開脚ストレッチを行う際には、次の要素が欠かせません。

  • 骨盤の前傾
  • 大腿骨の外転・外旋

これらを意識しながら丁寧に行うことで、
股関節にとって比較的ストレスの少ない位置関係がつくられ、
大腿骨頭は寛骨臼内で安定しやすくなります。

この肢位では、次の条件が揃いやすくなります。

  • 過剰な圧縮剪断が起きにくい
  • 股関節周囲の神経が、防御的に緊張しにくい

結果として、
「この角度であれば大きな問題は起きにくい」
という前提が身体側に共有され、
その後の動作が楽に感じられるケースが多く見られるのです。

その②につづく
この後は、ストレッチ中に起きる痛み刺激戻り(リセット)がなぜ起きるのか、
そして「定着」に時間がかかる理由を、もう一段深く整理していきます。

ストレッチによる感覚づくり イメージ

-Diary, 樫の木通信

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


関連記事

問題点を探る

昨日の指導では、選手たちの表情や姿勢がなんとなくどんよりしていましたので、予定を変更してレクリエーションゲームみたいなもので脳と雰囲気の活性化を図ることからはじめました。 レクリエーションゲーム自体は …

常になにがスタートなのか?

初めて見るもの、触るもの、動かすもの…この年齢でもそのような体験をすることができています。 非常にありがたいことです。 日々、どうすれば進化するかを考え、あれこれとチャレンジしています。 姿勢をどうつ …

うれしいお知らせ

いよいよ国公立大学の合格発表の時期になりました。 本日、某チームの卒業生から、 「無事、全員合格しました!」と連絡をもらいました。 思わず涙が出ました(周りにだれもいなかったので、気にせず・・・)。 …

no image

進むことは崩すこと

本日のコンディショニング・セッション。 昨年末からの続きを行うような流れでした。 取り組んできたことの定着化が進み、動きだしや跳び上がりなど、だいぶスムーズかつクイックになってきたと感じます。 進むと …

「ずっと下痢でした」見過ごされてきた声に寄り添う施術記録《後編》

「生まれてからずっと」だった下痢に、変化が見えた 初回の施術では、腹部に軽く触れただけで激痛が走る状態でした。 いわゆる“お腹が硬い”というレベルではなく、皮膚の緊張と深部の嫌悪感が入り混じった、明ら …