Diary

聞くことと問うことの違い ─ 質を問うとはどういうことか?

何かを学ぶとき、多くの人は「質問をする=聞くこと・尋ねること」だと考えがちです。

しかし、現場で選手や患者さまの取り組みを見ていると、
本当の意味での“質問”に辿り着いている人は、決して多くありません。

質問とは、答えを受け取るための行為ではありません。
自分で気づき、仮説を立て、調べ、試し、感じ、修正していく中で、
最後に立ち上がる“質への違和感”を確かめようとする行為です。

つまり、質問とは受動的なものではなく、
自ら動いた者だけに開かれる、次の扉のようなもの。

◎「質を問う」とはどういうことか

ここで言う“質問”とは、
単に分からないことを相手に投げかける行為ではなく、
自分の理解を深めるために、質そのものを問う行為だと考えています。

ただ疑問を並べるのではなく、
「どこに本質があるのか?」を探りにいく姿勢が、問いの質を決めていきます。

◎自分から動く「七つのプロセス」

  • 自分で気づき
  • 自分で仮説を立て
  • 自分で調べ
  • 自分で試し
  • 自分で感じ
  • 自分で修正し
  • そこで初めて問うべき質が見えてくる

このプロセスを経て初めて、
「この捉え方で良いのか?」「他のやり方はないのか?」といった
“質に関する問い”が立ち上がってきます。

◎五感と「5本柱」がつくる、問いの土台

このプロセスを回すには、観る・聴く・嗅ぐ・触れる・味わうという
五感の能動性が欠かせません。

そして、その五感の土台となるのが、
わたしが大切にしている5本柱です。

  • 身体(Body)
  • 動き(Movement)
  • 意識(Mind)
  • 心(Spirit)
  • 知識(Knowledge)

五感が働き、この柱が育つほど、
問いの質は変わり、
成長の深度もまったく別物になります。

◎おわりに

質問とは、理解の入口ではなく、
理解が育った“証”です。

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