午前女子、午後男子での陸上部コンディショニング・セッション(2022.01.22)の一場面より。
①足の舟状骨粗面の直下をかる〜く触れつつ、優しくゆっくりと親指を回していきます(中足骨の近位を意識します)。
②内くるぶしとアキレス腱の中間辺りをかる〜く触れつつ、足関節を小さく底背屈していきます(ごくごく小さく、それぞれ1センチぐらい動かす意識です)。
このような2種類のアプローチをしました(その前に、なぜここを触れるのか?ということなどを、画像を見たりして、解剖的な構造などからしつこく説明しています)。
しっかり変化が出て、選手本人も足から身体全体が軽くなったことを実感し、ニコニコと笑顔になっていきます。
その時に選手たちへかけた言葉は以下のようなものです。
「優しく触れて、小さく柔らかく動かすこと。
自分が強く触ったら、相手のその部分は余計意固地になって固くなります。
だって攻撃されたら、身を固くして守ろうとするでしょ??それと同じです。
まずは身体を動きやすくしようとしているわけだから、攻撃しちゃいけません。」
ふと我に帰ると、どの口が言ってんだ…と自分で笑ってしまいます(真逆を行ってきたわけですから)。
しかし、本物・本質を心底から体感・実感すると、内容はもちろん、出てくる言葉も根底から変化していきます(この経験自体も、選手たちに伝えていくべきことだと思っています)。
一段落してからこんな話もしました。
「わたしは昔、強く押して大きくグリグリと動かす方法で足首を壊されました。
次の日からパンパンに腫れて、それは数年間治りませんでした。
それを我慢しながらこの仕事をしていたら、今度は膝が壊れていきました。
そういう生きた実体験があります。
しかし、いま行ったこのような方法だと、強く押したりグリグリ動かしたりしませんので、まず受ける側が痛みに身を捩ったり固くしたりすることがほとんどないと思います。
行う側も身体に無駄な力を入れることが無くなります。
お互い非常に身体がラクなわけです。
そして、何より安全性が高いと思います。
ただ、その代わりにかなり集中するので、慣れるまで頭は疲れるかもしれません。
ただ、集中する、小さくゆっくり動かす、身体無駄な力を抜く…これらは動きの鍛錬に直結するのも分かりますね?
さらにそれでいて、上手くできれば安全に身体が軽くなる。
そうしたら、その後の練習をまたしっかりできそうじゃない??
こんな良いことないでしょ笑!?」
すでに身体が軽く心地よい感じになって納得している選手たちは、大きく頷きながら聞いてくれていました。
その上で、
「これをお互いに3分で終わらせてください!」と要求し、その後何度か取り組みを行いました。
「これすごいわ…。」
「ここまでのことを部活で教えてくれるなんて…。」
そんなことを呟いていた選手もいました笑笑
現場で、色々なものがどんどん進化していっているのを見ることができています。
選手たちが自分で考えるための何かを、置いてこれているかもしれません。
こうして下地を作ったあと、当然のことながらきついこともして頑張ってもらいました。

