姿勢のこと、重心のこと、丹田のこと、小さくて大切な動きのこと…。
これらが分かる(もしくは分かろうとする)人でないと、ほどよく力は抜けません。
分かる人(分かろうとする人)は、過去にそういう観点でものを考えてきたことのある人になります。
「どうしたらもっと上手くできるかな?」
「どこが問題なのかな?」
そんなことを素直に認めて、工夫したことのある人です。
工夫するからには、なにか自分のなかに壁のようなものを感じて、それを乗り越えて先に行きたいと感じた…つまり、悩んでもがいたということになります。
その壁を避けて無かったことにしてきた30代、40代、50代の人たち…。
いまどう見ても壁に当たっています。
しかし、これまでと同じように避けたり、無かったことにしたりする傾向にあります。
大騒ぎしてごまかしたり、ヘラヘラ取り繕ってみたり、常に自分以外のなにかのせいにしたり…そしてなにも変わらず、先に進めないで終わる。
物事の捉え方が平面かつ一方的なように見えます。
いまわたしの身近なところに、そういう大人が溢れかえっていて、現実のものとしてその状況を見ております。
悩んでもがくこと…素晴らしいことなんです、やっぱり。
だからこそ、指導者の端くれとして選手たちに、
「認知、認識、感覚…それらと生涯を共にすることになるから。今からよく味わっていってほしい。」と強く思っております。
