
指導チーム、公立中学2年生男子の写真です。
なお、朝の挨拶の段階で変な感じだな…と気づいていましたが、しばらく言わないでおきました。
非常にシャイな性格であるため、ある程度場がこなれてこないと余計に変な感じになる可能性が高いことを、あくまで概念的に判断したからです。
そうしたところ、終わり間際に、
「首が痛くて…」と小さな声で訴えてきました。
あれこれ指摘する前に、
「まっすぐ立ってみて」と言って写真を撮り、本人に見てもらいました。
さすがに本人も、
「あれ…?」と絶句に近い状態でした。
実は彼は少し前から、シュートを遠くに飛ばせて入るようになってきたという、コンディショニング・セッションでの楽しみや喜びをきっかけに段々と元気になり、こちらとの対話も増えてきたという経緯があります。
その上でこの日は、
姿勢の大きな崩れ
目がうつろ(しっかり開かない)
青白い肌
全体的な脱力感
ハリのない声
頭髪の脱毛
若者にも関わらず、全体的に枯れているような印象
などが見られました。
どちらかと言うと、腎精不足などを感じます。
ここまで見た目が顕著でなくても、潜在的にこのような状態になっている人はたくさんいます。
スポーツの現場でもそれを多く感じるぐらいですから、全体として見たら相当数いると思います。
さて、指導者としてどうするのか?
あくまでチーム全体のなかの1人です。
その1人に注目していたら、試合で勝てない…と言うでしょう。
ちなみに、このチーム場合は30人以上いて、現状だとこの選手は試合における中心選手というわけではありませんので、なおさらそういう声が出ると思います。
「放っておけ」と…。
しかし、公立中学校の部活動という立ち位置で、自ら入部してきた=何かのご縁があった、しかも人生における成長過程の大事なタイミングで…と考えることはできないでしょうか??
そうは言われてもどうしていいか分からない、
そもそも何が不具合なのかも分からない、
それを調べている時間がない…このようなことを言われると思います。
そして、これらの言い訳が一周して「放置」へと至るのです。
いずれにしても、目の前の選手たち・若者たち…すなわち人をよく観ること。
自分の理屈を偉そうに押しつける前に、まずはそれをひたすらに行うべきではないでしょうか?
その観点がなく、簡単に放置をしておいて、何が指導者だ?とも思います。
それはもはや、指導者という名のエゴイストと言っても過言ではありません。
分からなければ専門家を呼ぶか(是非とも呼んでください笑)、本人が専門家のところへ出向くようにすれば良いのです。
もちろんこの選手のように、かなりの問題を抱えているであろう場合、すぐに解決へのヒントを提示できるとは限りません。
さらに、本人の理解力不足・生活的な部分・訳の分からない保護者の存在(今回のことではなく一般論として)など…センシティブなことがたくさんあり、一筋縄ではいきません。
ただ…だからと言って「放置」は無しです。
例えその時に解決できなくても、伝達内容が本人の中に残り、それが少し後になって良い方に働くことも、実際にはかなり多いのです。
たしかに、試合に勝つのが「勝利」です。
それだけでなく、ご縁のあった人たちを、元気に力強く次へ後押しすることも「勝利」だとわたしは考えます。
引き続き丁寧に進めてまいります。
※なお、この選手については、座り方と頭の位置の確認、上部胸椎と下部胸椎の調整で終えました。
時間の関係もありますが、周りに少しでも人がいると、それだけでゆらゆらと身体が揺れてしまうような状態です。
進捗に進めていく必要があります。
またチームの方へ行ったときに、続きを実施していきたいと思います。