「哲学を軽蔑することこそ、哲学することである」
パスカル大先生(1623〜1662)の言葉だそうです。
それを受けて哲学者松浪信三郎氏(1913〜1989 フランス哲学の研究・翻訳者)が続けます。
最高の実在、絶対者、世界精神を把握すべく思索している哲学者の身元で、一匹のハエがぶんぶん唸っているとしたらどうだろう。
世界精神も、何もあったものではない。
(中略)
耳元で思索を妨げているだけならまだいいが、そのハエが、目に見えないコレラ菌でも運んできたらどうだろう。
笑い事ではない。
人間は、しょせん人間であることが何であるかは考えても見ない。
つまり…偉そうになんだかんだ述べていたところで、恐れるような何かが起こったり、身近に存在したり(例えば、急にゴキブリが出てきたり、オバケのようなものが出てきたり)すれば、あっさりパニック状態に陥ってしまうということだと考えます。
人なんて、しょせんそんなもんだよ…ということだとも思います。
いまの世の中がまさにそれであるとも感じます。
そういったことを踏まえた上で…わたしとしては、冒頭の言葉を以下のようにしてみたいと思います。
「基礎基本を疑い続けることこそ、真摯に基礎基本に取り組むということである」
