動画(1分20秒)は股関節のパートナー・ストレッチの一部です(じわっと大腿骨を押し込むように体重をかけながら、小さく綺麗に回そうとしています)。
色々な方法がありますが、このようなアプローチもあるというものです。
上手くできると動きが大きく変わります。
当然ながら、その変化はずっと続くわけではありません。
しかし、このようなアプローチのあとの身体の軽さや動きやすさなども、動きを向上させるヒントとなると思います。
また、身体は記憶装置という側面もあると捉えていて、少しでも軽い感じや動きやすい感じというのを体験し、その記憶を高めていくことも重要だと考えて実施しております。
この動画でのストレッチでは、股関節の状態が向上して脚を上げやすくなります。
そのため、脚をスッと上げること必要な「アップリズム」の感覚を掴む大きなヒントにもなります。
なお、世の中の情勢もあり、パートナー・ストレッチをあえてしばらく行っていなかったのですが…このところの選手たちの疲労度や、この先に増えてくるであろう負担などを考慮して、少しずつ再開していくことにしました。
実施の際、選手たちには以下なようなことを話したりしています。
「最初は分かりにくいところもあると思いますが…細かく伝えます。
パートナー・ストレッチなどで他人の身体に触れるものは、上手くできると大きな効果があります。
しかし、場合によっては悪い影響を与えてしまうこともあるのです。
だからこそ、きちんと話を聞いてください。
そして、相手の人に愛情を持って丁寧に行うようにしてください。
この愛情と丁寧の部分が、ものすごく重要です。
それは、パートナーの状態が良くなるように、心を込めてきちんと取り組むということです。」
こういったアプローチは、専門家と言われる人たちに伝えてもなかなか上手くできないというのを多く目にしてきました。
内容としても、実際はパーソナルで行うような細かいものです。
そのため、いくら見本を示しながら説明したところで、選手たちが最初からはうまくできません。
同じように見えても、ちょっとした身体の角度、力の入れ方、触り方、体重のかけ方などで、大きな違いが出るからです(その辺りはそれぞれに伝達して回ることになりますので、最初はどうしても時間がかかります)。
しかし、選手同士で行うケアや予防も重要なものですし、技術の一つだと考えますので、根気強く伝えております。
理屈ではなく、身体や動きを感じられるようにしてほしいという狙いもあります。
ここまで細かく行わないと本質的には変わっていないもいうのも現実です。
こういったことに加えて、脚がまっすぐ上がっているか?捻れはどうか?ほかの部位との関係は?などのチェックも必要となることは言うまでもありません。
なかなかスムーズに進まない状態が続いておりますが、引き続き丁寧に進めてまいります。