昨日の指導では、選手たちの表情や姿勢がなんとなくどんよりしていましたので、予定を変更してレクリエーションゲームみたいなもので脳と雰囲気の活性化を図ることからはじめました。
レクリエーションゲーム自体はありきたりなものですが…ワーワーと遊びながら自分を認識していくことが最大の目的です。
「え〜?これ見落とすの?」
「いやいや、そっちじゃないでしょ!」
「なにやってんだよ〜!!爆笑」
さまざまな声や動作が選手たちから発せられます。
ただ見ているだけなのと、実際に取り組むのでは、まったく世界が変わります。
実際にやってみると、多くの人がいわゆるパニック状態になるわけです。
だから、実際のゲーム(試合)で緊張によってガチガチになったり、考えられないようなミスを連発してしまうことに繋がるのだとも思います。
まさにそこを認識して欲しくて実施しています。
加えて、いかに普段から話を聞いていない=脳をちゃんと使っていない…という選手のことも見えてきます。
いずれにしましても、見ているだけの人間(多くの場合は大人)が、ミスした人を上から目線で馬鹿にしたりするのは絶対にノーです。
じゃ、お前がやってみろ!ということになりますし、そういう人間こそ実際に自分が動くとなにもできない人が多いのも事実です。たくさんいますよね、そういう馬鹿で偉そうで残念な大人が…。
こうして選手同士のコミュニケーションも活性化し、全体の気の流れが良くなったと思えたところから、動きだしのための本当に小さな動きを、四つ這いや仰向けになりながら再確認していきました。
いわゆる感覚へのアプローチです。
重心(体内、体外)の移動、下丹田の使い方、シッポからの動きなどと呼んでいる部分です。
あまりにも小さい動きではありますが、計り知れなく大切なものでもあります。
昨日の選手たちにも何度も伝えてきています。
しかしながら、やはり選手たちは忘れるというか、見失っています。
「前にも散々言ったし、何度もやったじゃん…」と思ってしまうわけですが、それと同時に「こちらからの伝達ができていない」という反省を持ちます。
あらためて見本を見せたり、実際に身体に触れたりしながら丁寧に実施していきました。
さらに重心からまっすぐ立ち上がる、すばやく立ち上がる、クイックに跳ぶところなどを練習していきました。
なお、この辺りはしっかり書いても動画にしても、ほとんど伝わらないということがあらためてよく分かりましたため、サラッと書いておりますが…なかなか繊細なものでかなり時間をかけて取り組んでおります。
このようにして進めた昨日の結果としては、ペリメーターからのジャンプ・ショット、ドライブからステップ・バック・ジャンプ・ショットの動きそのもの、そしてキレが大きく変わりました。
明らかに改善した選手の嬉しそうな顔や仕草、実際の動き、そしてよく入っていたシュートなどが実感を表していたと思います。
練習ですら、とにかくシュートが入らなかったこの選手が、これだけシュートを入れるのを見るのは初めてな気がしました。
今日の流れから考えると、要するに問題点は感覚の部分=表面からはなかなか見えない身体の奥の方への意識や使い方にあったと言えるとも考えます(これまでの経験上、このようなところがいわゆるボトルネックになってしまっている選手は、かなり多くいるとも思います)。
また、チームに色々あったことも影響していると思いますが…このところはずっと辛そうな顔をしていたので、年の瀬に弾けるような笑顔を見ることができて本当にホッとしました。
ちなみにわたしの力不足のため、全部の選手がバッチリOK‼️…とはいってはおりませんが、この先に向けての種蒔きにはなったと思います。
引き続き、よく観て探りながら進めてまいります。
