Diary

まさに4年ぶりでした。

「冨樫さん、また力を貸してもらえませんか?」

1ヶ月ほど前にそんなありがたいお電話をいただき、先日チームの方に伺ってきました。

その先生とは、実に4年ぶりです。

前のチームでしっかりと取り組ませていただきましたが、その後転勤されたことで終わりとなりました。
さらにこの4月から新たなところへ着任され、今回のご連絡へと至ったようです。

当時の雰囲気、内容、そして選手たちのこともかなりしっかりと覚えています。

あれから4年…1秒1秒過去になっていくわけですが、とにかく未来に向かって日々もがいてきました。それはこれからも変わることはないと思います。

そんな流れのなかで、またご縁ができたことを心より嬉しく思います。

実際にチームの皆さんと会って指導をはじめてみると…あっという間に初めての雰囲気ではないかのような状態へとなりました。
「あ〜、前もそうだったな〜」と思い出しつつ、この4年間そして現在進行形でアップデートしていること…軽く触れる、SSSムーヴメント(slow、small、smooth)、意識を何より大切にする、イメージを持って繰り返すなど…を丁寧に伝達していきました。

爆笑あり、驚きありでなかなか盛り上がったのではないかと思います。

内容としては、概論の説明、少し解剖図などを使って身体へのイメージを持つ、実際に身体に軽く触れて変化を体感する、動画を観てプレイへのイメージを持つ、上下の動きの感覚をつくる、すばやく跳ぶための感覚をつくる、ボールを使ってクイックなジャンプ・ショットの感覚をつくる…というような形でした。

最終的には、明らかに上手くいく選手が出てきて、全員でそれを共有。
さらに各自自分の動きを動画で観て、なにが違うのか?というところから現状を把握。

今日取り組んだ途中途中のところで違和感を覚えることもあったと思う。しかし、それは悪いことではなく、気づきがあったということ。すなわち変わっていける大きなチャンスだよ〜ということを伝達してチーム指導を終えました。

その後、わたしからはなにも言っていないのですが、選手たちが個人的にポツポツとやってきました。
おそらく、初めてなれどここまでのチーム指導で伝えたことなどから
「こいつ(わたしのこと)なら、何か回答をくれるかもしれない」と選手たちなりに感じての行動だったのではないかと思います。

結果的に行列状態になってしまったわけですが…それぞれ聞いてみますと…。
入学前に前十字を切っている
アキレス腱を断裂してリハビリ中
側弯症
ヘルニア
シンスプリント
外反母趾の骨切り手術をしたけどその後そこがずっと痛い
などなど…なかなかに大変なものを抱えていることがわかりました。
それでいてあれだけ明るくしっかり取り組めるのは、これまた大したもんだな〜とも思いました。

きついでしょうが、実際に多くの選手たちはバスケットボールをできていますし、上手くなりたいと思っているのだと感じます。

そんな選手たちが個人的に何かを訴えてきているわけです。
わたしとしてできることは微々たるものではありますが…1人1人を観察して、動きを共有していくことにつとめました。
問題が距骨にある選手、首にある選手、胸にある選手、股関節にある選手などなど…それぞれにわたしとしての結論を出していきました。
結果的にすべての選手から「あ、違いが分かります!痛くなくなりました!」という言葉を聞くことができました。
もちろんこれで治っているわけではなく、あくまでヒントです。そのことも選手にしっかりと伝えて終了しました。

選手たちとは初めてなれど、かなり濃い時間となりました。この日の現場で現実に起こったことがすべてです。それを選手たちも実感してくれたのではないかと思います。
そして先生とまたお会いできて、さらに「いま」を見ていただくことができたことを本当に嬉しく感じます。

チームそして選手たちの発展を願うとともに、今回の自分としての足りなさをもとにさらなるアップデートを重ね、未来に向かってさらにいいパスを出せるようにしていきたいと思います。

-Diary

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