まっすぐ座ることに取り組んでいたなかで
生きている限り、人は止まらない…と感じました。
まっすぐ静かに座っているつもりが…ピクピク、ユラユラと…背骨が、骨盤が、頭が、思考が…動いているのです。
じっくり自身と向き合いつつさらに続けると…身体のなかになんらかの流れのようなものがあることを感じるときもあります。
座っていようが、立っていようが、歩いていようが、血や水が身体のなかを巡っているわけですから、止まってないのは当たり前なのです。血や水が動いているのですから、意識だって動きます。
それが場所によってはスムーズであったり、滞っていたり…なるほど、そういうことなんだろうな〜と思います。
そこからふと
「不安定のなかでの安定を得る」ということを思い浮かべました。
わたしがコンディショニングの指導をするのはバスケットボールの選手が多いのですが、バスケットボールに限らず、球技は片脚、片腕でプレイを繰り返すことが多いわけです。
座ってる時でさえ止まっていないものを、走ったり跳んだりしながら、片脚でいろいろなことをする…これは相当に難しいことだな…とあらためて感じた次第です。
そんなことから最近は、片脚で取り組むことを少しずつ増やしています。
例えば片脚でボールを回したり、ドリブルしたり…様々な形で取り組んでいます。
とりあえずやってみよう!というのが手っ取り早いのですが…敢えてそうせず、体幹部、股関節、肩関節、足関節などにきちんとアプローチした上で行うようにしています(その日の練習時間によって一部だけとなったりします)。
それは、身体を通して、動き、そして意識をまとめるようなことをすると、いわゆる感覚が高まり、不安定のなかでの安定化を探しやすいという考えからです。
そして、この取り組みのなかでも、距骨への感覚が全身へ大きな影響を持っていることを、現場での取り組みを通じて実感しております。
コンディショニングでは、可能なときはじっくり時間をかけて距骨へのアプローチを選手たちと行っています。
あくまでその現場にいるわたしや選手の実感としての事実からとなりますが、距骨へのアプローチ前後で安定の度合いや、身体と動きへのイメージが向上します。
当然のこととして、それと合わせて体幹部や股関節、肩関節などの使い方も良くなってくるのです。
選手たちの感想として、
「おもしろいね〜。不思議だね〜。」という表現が出てきます。
もちろん、まだまだ選手に伝えていないところ、わたし自身も改善していくべきところがたくさんあります。
いつも選手たちに伝えていることになりますが、良い悪いではなく、どうなっているか?をありのままに感じることが大切だと思います。
それを念頭に、引き続き丁寧に進めていこうと思います。
